CANVAS

こどもの“つくる”を応援する キャンバスマガジン

wsc-reportfukuoka

ワークショップコレクションin福岡 
レポート

2016年8月20(土)、21日(日)アクロス福岡・天神中央公園をメイン会場としたワークショップコレクション初の地域展開が福岡で実現しました。2日間天気にも恵まれ雲ひとつない晴れ、さらに気温は35℃という炎天下ではありましたが、屋外屋内ともにたくさんの親子、家族でにぎわいました。
初めての関東外のワークショップコレクション、当日の様子をご紹介いたします。

10万人の来場者からKIDS DAY、KIDS DAYから全国へ

こどもたちの創造力・表現力を刺激するクリエイティブ・ワークショップの全国普及と発展を目的としたプロジェクト「ワークショップコレクション」。 全国のこどもたちへつくりながら学ぶ体験を提供する博覧会イベントとして、2015年まで11回開催し、過去には2日間で10万人の来場者を集め、昨年は約150のワークショップが全国から集まりました。

10万人に達したころから、多くの方に参加いただいているという嬉しさと同時に、参加できる子どもたちの数の限界を感じ、全国のこどもたちへと掲げながらも、まだまだ関東圏にしか届けられていない状況を打開したいと検討を続けていました。 そこから「全国のこどもたちに創造力・表現力の体験を」という目標を実現するべく、全国の大人が手を取り合いこどもたちの「つくる」を応援する日として、「KIDS DAY」という取り組みも始まりました。KIDS DAYは、ワークショップコレクションの開催日と連動した、こどもたちの「創る」を応援する年に1度のお祭り。日本中をこどもたちのキャンバスにしてしまおう!と全国各地の団体と連携し、さまざまなワークショップを展開してきました。昨年は全国で20のワークショップが開催されています。 第10回の青山学院大学、第11回のシブヤの回を経て、今後の広がりを検討していたところ、 昨年の冬に、嘉穂無線株式会社の柳瀬社長より福岡でワークショップコレクションを実施したいというお話を頂き、CANVASとしても悲願であった関東外を本拠地にした開催が実現しました。

 

初回にもかかわらず2日間で18000人の来場者を記録!
熊本や東京からの出展も!

緑が気持ちいい天神中央公園と様々な文化事業が施される県の施設アクロス福岡の2会場で実施されました。 主催は、嘉穂無線株式会社とCANVAS。他にも西日本新聞社の協力を頂き、実施に至りました。当日は、全部で32のワークショップが集まり、2日間で18000人の来場者を記録。福岡以外に熊本・山口・大阪・東京からの出展もあり、また毎年東京のワークショップコレクションに出展している3団体が福岡にも参加。第一回目の福岡開催としては連携の深さを感じる回となりました。 32のプログラムのなかには、造形・絵画、サイエンス、プログラミングなど様々なジャンルが集まりました。

野菜や香辛料のような身近な材料を使って、色素や性質を調べる科学の楽しさを教えてくれる実験教室(第一薬科大学)。
-70℃のドライアイスの性質を生花を凍らせたりしながら学ぶ大実験!(英進館株式会社)。白衣を着て、本物の研究者のように真剣に観察や実験を行っていました。

 

最先端性の高い分野として、レーザーカッターを使い自分の描いた絵が木のチップに忠実に再現されていくマグネットづくり(トロテック・レーザー・ジャパン)、メイキーメイキーというどんなものもキーボードにしてしまう機械を使ってプログラミングをしながら音楽と造形づくり(Kids Code Club キッズコードクラブ)、プログラミング×ロボットづくり(英進館株式会社)など、新しいモノづくりのツールを使った造形ワークショップやプログラミングを扱ったワークショップもありました。

 

糸島のおが屑を粘土にまぜ混んだ小物づくり(マイマイ計画)やたたみい草のプールがあったり(株式会社イケヒコ・コーポレーション)、シャボン玉せっけん作り(シャボン玉石けん)、小さな西鉄バスが会場を駆けたりなど、九州特有のプログラムもありました。

 

東京のワークショップの常連者である3つの団体も出展がありました。

紙の紙相撲にAR(拡張現実)のバーコードを張り、声の大きさで競う紙相撲(神奈川工科大学鈴木セミナー)。アクロス福岡の会場に大きな声を響かせて会場を盛り上げていました。 女の子に人気のタイルを使い、ドット絵の感覚でピカチュウや画を描きコースターをづくり (メロンモザイク)。水を使いながら「浮力」をテーマに、なぜモノが浮くのかを仮説を立て科学的な思考を養うサイエンスワークショップ(慶応義塾大学 今井むつみ研究会)。

 

福岡から九州、アジアへ新しい学びの機会の普及に

初日にはテレビの生中継(KBC九州朝日放送:土曜もアサデス)や新聞への掲載などメディア露出もあり、たくさんのコンテンツが盛り上がりを見せ、今後のワークショップコレクションin福岡の広がりの可能性や来場者の期待を感じた2日間でした。

今後はこのワークショップコレクションin福岡を皮切りに、九州地区のこどもたちへ創造すること・表現することの楽しさや学びの機会をもっともっと普及していきたいと思います。これからもワークショップコレクション開催にあわせて立ち上がったCANVAS九州支部の今後の活動にご注目ください!

アジアの玄関口と言われる福岡は、中国・韓国・台湾など近隣諸国からのアクセスもよく多くのアジア人観光客が訪れる場所です。今後ワークショップコレクションを含め、福岡から九州、九州からアジアへの連携も視野に入れて、幅広く活動を広げていきたいと思います。